別会社を利用した計画倒産の方法 ~違法なケース・合法なケース

「別会社を利用した違法な計画倒産とは、どのようなケースでしょうか?」

 

当事務所では、倒産(破産・民事再生など)やM&A(事業譲渡・会社分割など)をあつかうことが多いのですが、最近とくに「別会社を利用した計画倒産ではないでしょうか?」というご相談が増えています。

 

そこで、別会社を利用した計画倒産の方法について、違法なケースと合法なケースに関して解説していきます。

 

まず、倒産(とくに破産)を計画して準備を進めても、それだけで「違法な計画倒産」になるわけではありません(→この点は「これって「計画倒産?」 法人破産の準備は計画倒産か?」をご覧ください)。

この点を説明すると驚かれる方が多いです(「え、倒産を計画して進めると、計画倒産となって違法じゃないんですか?」と驚かれることが多いです)。

また違法な計画倒産と合法な計画倒産の境界線については、『「計画倒産」が違法になるケース・合法なケースとの境界線とは?』をご覧ください。

 

とくに問題になるのが、別会社を利用した倒産スキームを計画した場合です。

具体例で説明します。

ケース1

⑴A社が倒産することを認識しながら、そのことを秘して、仕入れ先に「支払いできます」と説明して商品等を仕入れる。

⑵A社が仕入れた商品を格安で販売して利益を得る。他方で、商品仕入れの債権者(買掛債権)に対して支払いを遅延。

⑶A社が、負債を残したまま、全資産を事業譲渡・会社分割によってB社に移転させる。A社には、負債(買掛債権も含め)だけが残る。

⑷A社(資産は0。負債のみ残っている)が、自己破産を申し立てる。B社は存続。

 

以上が典型的な別会社(B社)を利用した違法な計画倒産です。

もう一例、具体例をあげます。

 

ケース2

⑴A社が、債務超過であるにもかかわらず、資産超過であると偽装した資料を金融機関に提出して、支払いが困難な状況であることを秘して、金融機関に融資を申し込む。

⑵A社が、金融機関から融資(借入)による資金を調達する。その後、金融機関に対して、支払いを遅延。

⑶・⑷はケース1と同じ。

 

以上のように

①法人の資産や負債を「偽装する」こと

②破産するほかない状態なのに、支払いできますと「虚偽を述べる」こと

これが倒産以前における、違法な計画倒産の条件となります。

 

逆に言いいますと、

①´法人の資産や負債をすべて洗い出して、債権者その他利害関係人に偽装しないこと

②´①´のうえで、債権者に事実を説明して協力を求めること

以上の内容にて倒産を進めれば、違法な計画倒産ではありません。

ですので、①´②´の点に注意して、別会社を利用した倒産スキームを計画することが重要になります。

 

けれども、「計画倒産は違法だから、別会社を用いた倒産を準備することができない」と思い悩んでいる経営者の方は多いと思われます。

そのため相談が遅れてしまい、倒産による損失が大きくなるケースもあります。

 

倒産は、早めに弁護士に相談することによって、損失を最小限におさえることができるといえます。

 

そのため当事務所では、無料相談(初回の1時間)を実施しております

過去に100件を超える倒産案件に関与した経験から、倒産・再生案件は早めの相談が重要と考えているからです。

無料相談のご予約は0120-710-883にお電話いただくか、お問い合わせフォームにてご連絡ください。

なお、倒産・再生のスケジュールについては事業再生のスケジュールをご覧ください。

 

代表弁護士  阪野 公夫

 

 

主な対応エリア

愛知県全域(名古屋市:千種区、東区、北区、西区、中村区、中区、昭和区、瑞穂区、熱田区、中川区、港区、南区、守山区、緑区、名東区、天白区、豊橋市、岡崎市、一宮市、瀬戸市、半田市、春日井市、豊川市、津島市、碧南市、刈谷市、豊田市、安城市、西尾市、蒲郡市、犬山市、常滑市、江南市、小牧市、稲沢市、新城市、東海市、大府市、知多市、知立市、尾張旭市、高浜市、岩倉市、豊明市、日進市、他)岐阜県、三重県、静岡県

上記以外でも一度ご相談ください。

 

 

 

 

無料相談ご予約・お問い合わせ

トップへ戻る

電話番号リンク 問い合わせバナー