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廃業する会社の探し方〜廃業する会社を買うための初動(ひな型あります)

2021-03-02

廃業する会社が増えています。

廃業する主な理由は、経営者の高齢化と後継者の不在、収益の悪化の2点といわれています。

 

その結果、「廃業する会社を買う」ことが増えており、当事務所でも「廃業する会社を買う予定です。どういった点に注意すればいいでしょうか?」といったご相談が増えています(具体的な注意点については【廃業する会社を買う方法 5つのメリットと注意点をまとめました】をご覧ください)。

 

そのため最近では「どうしたら廃業する会社を探すことができますか?」という質問を受けることもあります。

 

一般的には、廃業する会社を探そうとなればM&A仲介会社に依頼する、という方法になります。

もちろん、自ら廃業する会社を探すこともできます。

当事務所では、「まずは自社の取引先などの知り合いで廃業する会社がないか探すことが一番早いですよ」とアドバイスしています。

 

具体的に言えば、上記の通り廃業する主な理由は、経営者の高齢化と後継者の不在ですので、取引先などの知り合いで経営者が高齢となっている会社、さらに後継者が不在の会社を探すということになります。

また、廃業する会社の特徴として、廃業前に「取引先との契約をすこしずつ終了して縮小化する」「従業員を少しずつ減らす」「余剰資産を処分する」といったことが行われることがあります。

 

以上の情報をてがかりとして、自社の取引先などの知り合いの会社のなかで「廃業する会社がないか」を探すことになります。

 

そして、廃業するのではないかと思われる会社の経営者や関係者と話している際に、「実は廃業を考えていて…」といった発言がでることがあります。

このあたりは、経営者間の人間関係もありますので慎重に話す内容となります。

 

結果、「廃業するから会社を買ってほしい」「わかりました。買いましょう」という合意に至っても、ここで安心してはいけません。

ここから具体的な内容を詰めていくことになりますし、最初にきちんと意思を伝えておくことが重要です(後々になってトラブルになることを防ぐためにも重要です)。

そこで、当事務所では「最初に書面で申し入れをしておいたがほうがいいですよ」とアドバイスしています。

相手先も「本気なのか。興味本位で廃業ということが漏れたら大変だ」と考えますので、正式に書面にて通知したほうがいいといえます。

もちろん、会社との関係性や経営者間の人間関係、文書がいいのかメールがいいのかといった点も慎重に検討すべきです。

申入書のひな型を張り付けておきますので、参考までにご覧ください(買う方法は、事業譲渡にしています)。

※ケースバイケースで内容は変えますがとくに波線箇所は変わってきます(ご自身の責任でご利用ください)

 

以上が、廃業する会社の探し方(自ら探す場合)と初動(最初の一歩目の動き)です。

廃業する会社と事業譲渡や株式譲渡などを検討する場合、早めに専門家の相談を受けることをおすすめします。

廃業する会社もいろいろですので、実際には会社の中身を慎重に見ないと、あとになって不測の損失をうけることがあるからです。

 

当事務所では、廃業を含めた倒産・再生案件は早めの相談が重要と考えておりますので、無料相談(初回の1時間)を実施しております

無料相談のご予約は0120-710-883にお電話いただくか、お問い合わせフォームにてご連絡ください。

 

代表弁護士  阪野 公夫

 

 

主な対応エリア

愛知県全域(名古屋市:千種区、東区、北区、西区、中村区、中区、昭和区、瑞穂区、熱田区、中川区、港区、南区、守山区、緑区、名東区、天白区、豊橋市、岡崎市、一宮市、瀬戸市、半田市、春日井市、豊川市、津島市、碧南市、刈谷市、豊田市、安城市、西尾市、蒲郡市、犬山市、常滑市、江南市、小牧市、稲沢市、新城市、東海市、大府市、知多市、知立市、尾張旭市、高浜市、岩倉市、豊明市、日進市、他)岐阜県、三重県、静岡県

上記以外でも一度ご相談ください。

 

失敗しないために! 廃業する会社を買うときの5つの注意点

2021-02-04

2月2日の日経新聞朝刊(中部経済)によると、2020年における愛知・岐阜・三重・静岡の四県の休廃業が5475件と過去最高だったとのこと。

経営者の高齢化や後継者不足にコロナ禍が追い打ちをかけた、と報道されていました。

 

最近は、「破産や民事再生」よりも、「廃業したいですが、どうしたらいいでしょうか」「廃業する会社を買うときの注意点はなにでしょうか」といったご相談が増えている印象です。やはり休業・廃業する会社が増えている、ということかと思います。

ちなみに、廃業とは、破産などの法的な清算ではありません。

ざっくり言いますと「自主的に事業を停止し、残った資産で負債を支払って事業を終了すること」を意味します。

 

廃業する会社を買うメリット・注意点については「廃業する会社を買う方法 5つのメリットと注意点をまとめました」にて説明しております。

 

今回は廃業する会社を買うときの注意点にフォーカスして説明していきたいと思います。

 

一般的には、「あの会社が廃業する予定と言っている」「取引先の会社が半年後に廃業するうようだ」こういった情報は、なかなか出てこないといえます。

そのため、以下のような方法から「廃業する会社を買うことがスタート」するのが通常です。

①会社の経営者が付き合いのある同業者に「廃業することを考えているが、社員もまとめて買ってくれませんか」とお願いする。

②会社の金融機関や税理士といった外部の専門家が、会社が苦しい様子を見て、付き合いのある他社に「廃業する可能性があるが、買いませんか」と話を切り出す。

③M&Aの仲介業者が依頼を受けて、買収にむけて動く。

 

このようにして廃業する会社を買うことがスタートした場合、どのような点に注意して進めていけばよいのでしょうか。

 

【廃業する会社を買うときの注意点】

1 簿外債務・偶発債務

「廃業する会社を買ってみたものの、決算書にのっていない債務があった」

「未払いの残業代があったようで、会社を買ったら、労働者から残業代を払えと訴えられた」

こういった、簿外債務・偶発債務は、廃業する会社を買うときの重要な注意点です。

 

ですので、事業譲渡によって債務を切り離して事業だけを買う、リスクのある経営資源は切り離しておく、というのがベターと言えます。

また、2のヒアリングが重要になります。

 

2 旧経営陣からのヒアリング

簿外債務や偶発債務などは、会計帳簿や雇用契約書だけでは分からない点があります。

そのため「旧経営陣からの事前のヒアリング」が非常に重要になります。

 

場合によっては、ヒアリングによって聞き出した事項を株式譲渡契約書や事業譲渡契約書に明記することも必要になるでしょう。

ですので、旧経営陣とヒアリングを十分に行って、廃業する会社の全容を把握する、ここで抜けやモレがあると、買収後に大きな問題が発生することがありますので慎重に進める必要があります。また、実際に面談してヒアリングすることによって、会計帳簿といった書面では分からない、企業文化や社風といった点を理解することができます。

 

3 取引先との契約終了

廃業する会社を買うときには、「継続するはずの取引先との契約が終了となった」という事態が発生すると買うメリットが失われることになります。

この点は取引先との契約書や引継ぎがどのようにできるか、といった点を調査することで予防することできます。

 

4 従業員の離反

「確保できるはずの従業員が退職した」「ついてくると思っていた社員が実は会社とトラブルになっていた」という事態に直面すると、かえってデメリットになります。

この点も事前に調査すること、場合によっては個別面談を実施して慎重に調査する必要があります。

 

5 引継ぎの協力 ~買収後のトラブルの予防

実際に最も多いトラブルが、「廃業する会社を買って業務の引継ぎを行いたいと思ったら、旧経営陣が協力しない」「廃業する会社を買った後、旧経営陣が従業員に対して、勝手な指示を出している」といったものです。

ですので、1~4の調査やヒアリングが終わったら、「業務引継ぎのために、旧経営陣がどのような協力をするのか」「会社を買った後の組織図と業務フロー」といった細かな点をしっかりと書面で取り交わしておくことが重要です。

この点が合意できない場合には、廃業する会社を買うことは見送るべきと考えます(買った後にトラブルになる可能性が高いため)。

 

以上が、廃業する会社を買うときの注意点のまとめです。

廃業する会社が事業譲渡を検討する場合、あるいは廃業予定の会社を買収する場合には、早めに専門家の相談を受けることをおすすめします。

廃業する会社もいろいろですので、実際には会社の中身を慎重に見ないと、あとになって不測の損失をうけることがあるからです。

 

当事務所では、廃業を含めた倒産・再生案件は早めの相談が重要と考えておりますので、無料相談(初回の1時間)を実施しております

無料相談のご予約は0120-710-883にお電話いただくか、お問い合わせフォームにてご連絡ください。

なお、無料相談を含めた倒産・再生のスケジュールについては事業再生のスケジュールをご覧ください。

 

代表弁護士  阪野 公夫

 

 

主な対応エリア

愛知県全域(名古屋市:千種区、東区、北区、西区、中村区、中区、昭和区、瑞穂区、熱田区、中川区、港区、南区、守山区、緑区、名東区、天白区、豊橋市、岡崎市、一宮市、瀬戸市、半田市、春日井市、豊川市、津島市、碧南市、刈谷市、豊田市、安城市、西尾市、蒲郡市、犬山市、常滑市、江南市、小牧市、稲沢市、新城市、東海市、大府市、知多市、知立市、尾張旭市、高浜市、岩倉市、豊明市、日進市、他)岐阜県、三重県、静岡県

上記以外でも一度ご相談ください。

 

 

 

廃業する会社を買う方法 5つのメリットと注意点をまとめました

2020-09-10

廃業する会社が増えています。

2019年における愛知県下(名古屋市ふくむ)の休廃業の件数1156件であり、前年よりも80件増加しました(調査会社の統計より)。

 

それにともなって、「廃業する会社を買う方法が知りたいです」「どうすれば廃業する会社を買うことができますか?」という相談が増えてきました。

「廃業する会社を買うことにはメリットがあるから」、だといえます。

ただ、廃業する会社を買う際の注意点を見落としてしまい、あとで不測の事態におちいったケースもあります。

 

そこで、今回廃業する会社を買う方法、そのメリット5点注意すべき点をまとめました。

これを読んでいただければ、廃業する会社を買う方法、メリット・注意点がご理解いただけると思います。

 

廃業の一般的な手続きや流れについては「破産・清算業務(廃業・会社をたたむ方法)について」をご覧ください。

 

【廃業する会社を買う方法】

①全株式の譲渡を受ける。

②廃業する会社の事業の譲渡を受ける。

③廃業する会社を会社分割によって一部を分割する。

 

以上の3つの方法が考えられます(→詳細については「M&Aの方法」をご覧ください)。

 

当事務所が関与した案件では、②廃業する会社の事業の譲渡を受けるという方法がほとんどです。

その理由は、②事業譲渡の場合、廃業する会社の優良部門のみを切り出して譲渡することができ、しかも負債を切り離すことができるからです。

その他にも細かな理由はありますが、この点が最大の理由です。

 

【廃業する会社を買うメリット5点】

⑴ 買収の価格をおさえることができる

一般的なM&Aでは、一定程度の利益が出ている会社を高く売る、という方向で買収協議が進みます。

他方、廃業する会社は「後継者が見つからない」「収益が少ない」といった理由で廃業に追い込まれそうなケースが多いため、一般的な買収対価よりも安く買収できます。

この点は大きなメリットと言えます。

 

⑵ 取引先の確保

廃業する会社の取引先が確保できる、という点も大きなメリットです。ただ、この点は業種にもよります。

 

⑶ 従業員の確保

廃業する会社は、雇用されている従業員が在籍しており、場合によっては熟練工や優秀な営業マンが雇用されていることもあります。

というよりも、廃業する会社を買う最大のメリットは、この「従業員の確保」といってもいいかもしれません。

逆に言えば、廃業する会社に残っている社員が優秀ではない、ほぼ全員退職する、というケースであれば買うことは見送るべきと考えます。

 

⑷ 企業秘密・ノウハウの入手

廃業する会社でも、利益を生み出す源泉を有しています(正確には、「利益を生み出していた」かもしれません)。

この点は、企業秘密であったり、特殊なノウハウであったりします。また、強固な取引先との関係性もプラスされて、企業秘密となっている場合もあります。

こういった、外部の人間が知ることができない企業秘密・ノウハウを入手できるという点も、廃業する会社を買う大きなメリットといえます。

 

⑸ 節税対策の内容

廃業する会社のほとんどが中小企業です。そして中小企業のほとんどが、節税を行っています。

具体的には、「役員報酬を高くする」「不要な支出(たとえば家賃など)を経費としている」といった点です。

こういった節税対策をやめれば、利益を確保できるというケースはよくあります。

この点も廃業する会社を買うメリットと言えるでしょう。

 

【廃業する会社を買う際の注意点】

⑴ 簿外債務

「廃業する会社を買ってみたものの、決算書にのっていない債務があった」

こういった典型的な簿外債務は、よくあるといえます。

 

ですので、事業譲渡によって債務を切り離して事業だけを買う、というのがベターと言えます。

 

⑵ 取引先との契約終了

さきほど、メリットとして「取引先の確保」をあげました。

 

逆に言えば、「継続するはずの取引先との契約が終了となった」という事態が発生すると、メリットが失われることになります。

この点は取引先との契約書や引継ぎがどのようにできるか、といった点を調査することで予防することできます。

 

⑶ 従業員の離反

また、メリットとして「従業員の確保」もあげました。

 

そのため、「確保できるはずの従業員が退職した」「ついてくると思っていた社員が実は会社とトラブルになっていた」という事態に直面すると、かえってデメリットになります。

この点は事前に調査することで、ある程度わかると思います。

 

⑷ 旧経営陣のヒアリング・引継ぎ

以上の注意点は、すべて「旧経営陣からの事前のヒアリング」「旧経営陣による業務の引継ぎ」といった方法によって予防することが可能です。

中小企業においては経営陣による経営方針・営業といった点が大きなウェイトを占めます。また、簿外債務も、ほとんどが旧経営陣に関するものです。

 

ですので、旧経営陣とヒアリングを十分に行って、廃業する会社の全容を把握する、この点が最大のキモになると思います。

 

 

以上が、廃業する会社を買う方法、そのメリット・注意すべき点のまとめになります。

 

廃業する会社が事業譲渡を検討する場合、あるいは廃業予定の会社を買収する場合には、早めに専門家の相談を受けることをおすすめします。

廃業する会社もいろいろですので、実際には会社の中身を慎重に見ないと、あとになって不測の損失をうけることがあるからです。

 

当事務所では、廃業を含めた倒産・再生案件は早めの相談が重要と考えておりますので、無料相談(初回の1時間)を実施しております

無料相談のご予約は0120-710-883にお電話いただくか、お問い合わせフォームにてご連絡ください。

 

代表弁護士  阪野 公夫

 

 

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