「名古屋市内の会社ですが、破産を検討しています。」
「法人破産を検討していますが、事業を譲渡して継続したいです。」
こういった相談が増えていますが、その際、当事務所では実際に代理人をつとめたいくつかの案件を説明しています。
その中で、「名古屋市内の【法人破産+事業譲渡】の成功例」をご説明することがあります。
そこで、今回は【法人破産+事業譲渡】の成功例について解説したいと思います。
10年以上前にさかのぼります。
名古屋市内で印刷業をいとなむA会社の後継者の方が当事務所にいらっしゃいました。
その方は、A社の創業者の長男であり、A社の創業者は父親です。
名古屋市内に工場を借りて、従業員は10名程度。印刷業ですが、工業用の特殊な印刷物が主力商品でした。
バブル崩壊前はA社の業績は右肩上がりでしたが、その後、徐々に悪くなってきている状況。
さらに、もともと父親と親族の方が創業にかかわっており、業績がよかったときはトラブルは無かったのですが、業績が悪化してきてから親族とのトラブルが出るようになりました。
近年は債務超過となり、銀行からの追加の融資を受けることも難しい状況でした。
資金繰りもタイトになっており、代表取締役(創業者である父親)が個人資産を運転資金として投入していました。
取締役(息子さん)は、「このままだと破産しかないですが、父親が続けてきた印刷業をなんとか残したい」「取引先も従業員も、みんな続けることを望んでいます」という思いを話してくださいました。
そこで、当事務所は、息子さんにB会社を設立してもらい、A社の事業(印刷業)をB会社に譲渡することにしました。
A社は古い印刷機械があり、中古機械メーカーに買い取り見積もりを依頼し、買取査定額を適正に算定しました。
また、A社の事業の収益をもとに、会計士の方に事業価値の算定を依頼しました。
このようにして、A社の事業価値を算定し、B社が営業譲渡により印刷業を譲り受けました(全従業員の雇用は維持)。
B社はA社に事業譲渡の対価を支払い、A社は譲渡対価をもとに破産の準備に入りました(A社には金融機関からの借り入れや古い買掛金等が残っていました)。
A社の自己破産と同時に、代表取締役(父親)も自己破産の申立てを行いました(個人的に消費者金融等から多額の借り入れがありました)。
B社は、A社からの負債を引き継ぐことなく、印刷業を譲り受け、雇用も維持することができました。
息子さん(B社の代表取締役)は新規営業に注力して、売り上げを伸ばし、現在に至っています。
以上が、当事務所が代理人をつとめた、【法人破産+事業譲渡】の成功例です。
参考にしていただければと思います。
当事務所では、法人破産を含めた倒産・再生案件は早めの相談が重要と考えておりますので、無料相談(初回の1時間)を実施しております。
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