事業譲渡+特別清算による再生スキーム ③リスケの出口戦略と中小企業再生支援協議会スキーム

前回のコラムの続きです。

 

最近、相談が増えているのがリスケが先行している中小企業における出口戦略は何がベターか?という点です。

具体的にリスケの流れを説明しますと、

中小企業が苦況になる。専門家やメインバンク担当者に相談。

メインバンクに支援申請→各金融機関へのリスケ(利払いのみ)要請に移行。

バンクミーティングにて「リスケ内容」「事業計画(リストラ計画含む)」等の承認。

 

大まかに言いますと、以上の流れでリスケ実行に至ると考えられます。

スケジュール感としては、①~②~③で2~3ヶ月かと思います(大まかですが)。

 

その後、無事に事業の立て直しが実行・完了すれば、リスケは終了して、通常の支払(元金+利息)に戻るという流れになります。

しかし、企業側が事業の立て直しを図っても事業計画通りに再建が進まない場合があります(その理由は様々です)。

そうなってくると、バンクミーティングにて再度のリスケの承認となりますが、「では今後どうする?(出口戦略はあるのか?」が問題になります。

あるいは、事業計画の進捗が思わしくない、という状況になれば同じようにリスケ後の出口戦略が問題なります。

 

具体的には

スポンサーを選定して、M&A(合併や株式譲渡)によって会社を譲渡する。

:企業を黒字部門と赤字部門に分けて黒字部門を事業譲渡または会社分割によってスポンサーや別会社に移転する。

以上の戦略を検討することが多いと思います。

 

は、「リスケ中の会社を買ってくれるスポンサーを選定できるか?というのがハードルになります。

は、黒字部門であれば値段次第で買うというスポンサー(あるいは関係企業)はいるとしても、「企業に残る負債(とくに金融負債)をどのように処理するのか?」という点が課題になります。

 

前回のブログにて紹介しましたが、企業に残る負債(とくに金融負債)をどのように処理するのか?という課題に対しては中小企業再生支援協議会スキームが有効であるケースが多いと考えています中小企業再生支援協議会

具体的に言いますと、中小企業再生支援協議会スキームによって「黒字部門をスポンサー・別会社に事業譲渡・会社分割」+「赤字部門を残した企業を特別清算」という手法を金融機関全員の同意のもとで進めるというものです。

 

 

中小企業再生支援協議会スキームの優位性は大まかに言いますと2点です。

地域の中小企業においては、地域の金融機関(保証協会を含む)が多く関与しており、中小企業再生支援協議会の考え方やスキームに対する信頼性が高いケースが多いです。

リスケ後の出口戦略においては企業の経営陣の連帯保証が問題になりますが、その場合には「経営者保証のガイドライン」にしたがって整理することになります。経営者保証のガイドラインを用いた経営者の保証債務の整理も、中小企業再生支援協議会スキームによって同時並行して実行することができるので、結果として、スキームの進行がよりスピーディかつ円滑に進むことが多いです。

 

以上の理由により、中小企業再生支援協議会スキームが有効であるケースが多いと考えています。

というわけで、次回以降のコラムにおいて中小企業再生支援協議会スキームの実例を基に具体的な流れやポイントをご説明していきます。

 

当事務所では、事業譲渡特別清算による事業再生(破産や民事再生ではない、再生方法)についても専門的に扱っております。

これらの事業譲渡・私的整理・特別清算に関する法律相談は初回30分無料にて行っております。まずはお気軽にご連絡ください。

無料相談のご予約は0120-710-883にお電話下さい。

主な対応エリア

愛知県全域(名古屋市:千種区、東区、北区、西区、中村区、中区、昭和区、瑞穂区、熱田区、中川区、港区、南区、守山区、緑区、名東区、天白区、豊橋市、岡崎市、一宮市、瀬戸市、半田市、春日井市、豊川市、津島市、碧南市、刈谷市、豊田市、安城市、西尾市、蒲郡市、犬山市、常滑市、江南市、小牧市、稲沢市、新城市、東海市、大府市、知多市、知立市、尾張旭市、高浜市、岩倉市、豊明市、日進市、他)岐阜県、三重県、静岡県

上記以外でも一度ご相談ください。

 

 

 

無料相談ご予約・お問い合わせ

トップへ戻る

電話番号リンク 問い合わせバナー